PowerAppsを使ってSharePointリストに自動で任意の形式の通し番号を入力させる(自動採番する)方法

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社内でOffice365環境を利用している場合、SharePoint Onlineはかなり利用頻度が高い方のツールだと思います。
今回は、SharePoint Onlineのリストで管理リストを作成した時のちょっとした小技を紹介したいと思います。

資産や案件の管理リストでよくあるのが通し番号の作成ですが、SharePointでリストを作成した時に、「管理番号」などの列を作成したとしても、そのままの状態では基本的に手動で番号を入力していかなければなりません。
これを一々打ち込むのは面倒ですので、PowerAppsを使って自動で管理番号が生成されるようにしたいと思います。

目次
  1. SharePointリストを開き、新規ボタンからPowerAppsを開く
  2. PowerApps上で自動採番の設定をする
  3. 設定が反映されていることを確認

作業環境:
Windows10 Pro 20H2, ThinkPad X395, Office365 E3

SharePointリストを開き、新規ボタンからPowerAppsを開く

  1. SharePoint上で自動採番を設定したいリストを開き、「新規」ボタンをクリック
    SharePointリストの新規ボタンをクリック
  2. 右側に「新しいアイテム」の入力項目が出てくるので、プルダウンのくの字アイコンをクリックし、「Power Appsでカスタマイズ」を選択します。
    PowerAppsでカスタマイズを選択

PowerApps上で自動採番の設定をする

  1. PowerAppsが読み込み始めるので少し待ちます。1,2分かかる場合がありますが待ちましょう。PowerAppsが開いたら、以下画像のように左側ツリービューを開くと(FormScreen1 -> SharePointForm1 -> タイトル_DataCard1 -> DataCardValue1)、画面中央のビュー部分で画像のように選択されたことが分かります。
    自動採番を設定する部分をPowerApps上で選択する
  2. 上の状態で、画面右側が以下画像のような表示になっているので、「詳細設定」タブを選び、下のように「プロパティを変更するためにロックを解除します」と表示されている場合は、これをクリックすると、ロックが解除され入力できる状態になります。
    データカードのロックを解除する
  3. 標準では、以下画像のように左上のプルダウンが「Default」になっています。プルダウンを開くと色々出てきますが、これらはプロパティと呼ばれるものです。
    「Default」プロパティの初期値はParent.Defaultとなっています。
    また画像右下の「詳細設定」タブ内の「データ」項目のところにある「Default」とその内容のParent.Defaultも同じ内容を示しています。
    編集位置の確認
  4. 画面上部のテキストボックスは端をドラッグして広げたりすることができ、見やすいのでこちらで編集しましょう。
    テキストボックスの拡張
  5. 次に式の入力ですが、今回は、例として以下の様に設定します。
    Text(Year(Now()))&"-"&Text(First(Sort('リストの名称',ID,Descending)).ID + 1,"000#")
    
    
    説明 備考
    Text(Year(Now())) Year(Now())で現在の西暦を取得し、Text()で囲うことで、データ型を文字列に変換しています
    &”-“& &は複数の文字列をつなげて表示する演算子です。-(ハイフン)は固定値なので、そのまま表示させたい部分を””で囲っています
    Text(First(Sort(‘リストの名称’,ID,Descending)).ID + 1,”000#”) Sort関数でIDを降順にし、First関数でリストテーブルの最新のレコードを返します。
    記述例
    Text(Year(Now()))&"-"&Text(First(Sort('テスト 台帳2',ID,Descending)).ID + 1,"000#")
    
    
  6. 数式に問題が無ければ、以下画像のように即時結果が中央のビューに表示されます。
    結果表示ビュー
  7. 左上の「ファイル」タブを開き、「保存」ボタンを押すと作成したフォームが保存されます。
    ファイルタブ
  8. 次に、保存した設定を公開(実環境に反映)するかどうかの選択を求められますので、問題なければ「SharePointに公開」を押します。
    sharepointの公開ボタン
  9. PowerAppsの編集画面に戻ったら、画面左上の「SharePointに戻る」ボタンを押します
    SharePointに戻るボタン

設定が反映されていることを確認

  1. SharePointリストに戻ったら、再度「新規」ボタンを押してみましょう。詳細が表示されると、先ほど数式を設定した列(今回の例だと「タイトル」列)に、自動で管理番号が入力されるようになっています。
    上記設定のみだと既存のアイテムを開いた時に新しく自動採番された番号で上書きされます。編集と新規で表示画面を分けたい場合は、別記事SharePointリストで、PowerAppsを使って新規入力時と既存アイテムの編集時で画面表示を分ける方法を参照ください。

    入力された管理番号

    ※反映が遅い場合がありますので、自動で入力されない場合はブラウザの更新等を試してみてください。

まとめ

PowerAppsやPowerAutomateでの業務自動化は、昨今いろいろな企業で求められていると思います。筆者もまだまだ勉強中ですが、役に立つ知識や情報を1つでも多く発信していけたらと思います。
他にも多段階承認フローや購買管理フロー等も作成中ですので、まとまり次第記事にしていきたいと思います。

コメント

  1. […] 前回、PowerAppsを使ってリストの自動採番を行う方法を記事にしましたが、実際に使ってみると、追加済みのアイテムを更新する時にも、管理番号が更新されてしまうので、これはよろし […]

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