最近社内で導入した Windows 11 PC(Autopilot登録済)において、印刷時に「Microsoft Print to PDF」プリンターが表示されないという問題が発生しました。本記事では、その原因と実際に成功した解決手順を紹介します。
🛑 発生した問題
- 「Microsoft Print to PDF」が印刷選択肢に表示されない
- 「Windows の機能の有効化」で PDF 印刷を有効にしようとしてもエラー(例:
0x800f0922
) - DISM や
Enable-WindowsOptionalFeature
でも復元不可
🖥️ 発生環境
- OSビルド:
10.0.26100.1742
(Insider Preview ビルド) - Intune によるデバイス管理
- Autopilot によるデバイス登録
🔍 原因の考察
当該PCのOSビルドが 10.0.26100.1742
という初期の Insider Preview ビルドで、Windowsの機能が最適化/削除されていたことが主因と考えられます。
✅ 解決方法
- Windows Update を実行し、バージョンを
10.0.26100.4061
に更新(PDF印刷機能の修復) - 「Windowsの機能の有効化」画面で「Microsoft Print to PDF」にチェック → 問題なく追加完了
🛠️ 代替手段(手動でドライバを追加する場合)
Step 1: ドライバの取得
別の正常なPCから以下のPowerShellを実行:
Export-WindowsDriver -Online -Destination "C:\PdfDriverExport"
※フォルダアドレス”C:\PdfDriverExport”はエクスポートされるフォルダを示しています。必要に応じ書き換えてください。
フォルダ内に必要なファイルがエクスポートされますので、フォルダ内に prnms009.inf_amd64_XXXXX
が含まれていることを確認します。
Step 2: 対象PCでドライバを追加
該当フォルダをそのままコピーし、以下を管理者 PowerShell で実行:
pnputil /add-driver "C:\Temp\PDFDriver\prnms009.inf_amd64_xxxxxxxx\prnms009.inf" /install
Add-PrinterDriver -Name "Microsoft Print To PDF"
Add-Printer -Name "Microsoft Print to PDF" -DriverName "Microsoft Print To PDF" -PortName "PORTPROMPT:"
※フォルダアドレス”C:\Temp\PDFDriver\prnms009.inf_amd64_xxxxxxxx\prnms009.inf”はStep1でエクスポートしたファイルを示しています。必要に応じ書き換えてください。
※DriverNameの大文字小文字を正確に記述する必要があります。
🔎 確認方法
- 「設定」>「Bluetoothとデバイス」>「プリンターとスキャナー」で表示されるか確認
- OfficeアプリやWebブラウザの印刷画面に「Microsoft Print to PDF」が表示されるか
📌 補足情報
Autopilot環境で構築されたPCは最小限構成のため、印刷機能などが省略されている場合があります。事前に更新または復元スクリプトの準備を推奨します。
こちらの機能は今まで特に気にすることもなく普通に使用できていたので、急にドライバが消えてしまい驚きました。一応Officeアプリのエクスポート機能や、保存するときにPDF形式を指定することでもPDFとしてファイル生成をすることはできますが、参考になれば幸いです。
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